后麟戦記!

后麟戦記!




【初陣の日】②




都に入ると安心した様子で男が一人、駆け寄って来た。「兄上!何処に行ってたのです?」弟の襌宝(たんほう)である。その下の襌耀(たんよう)も居た。弟達はまだ色々言っていたが襌領(たんれい)は耳を貸さずに歩いた。

 寵京(ちょうきょう)は知らない者にとっては楽園と代わらない程、贅沢な都だ。だが、豪華な装飾品の数々も襌領には見馴れた物ばかりだった。その中でも一際目立つ建物に襌領は入って行った。 

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