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【平坂シネマスコープ10】勅使河原宏の美学【他人の顔.利休】

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小さな声でいいますと…いちばん好きな監督です…

抽象的で幾何学的な現代的美学に古典的な和の精神が浮き上がる時!
鬼才・勅使河原宏監督の世界は冬に合う。花月流家元の生け花はじめ、陶芸、オペラ、舞台美術など才人だった。
めちゃくちゃ尊敬していますが、日本共産党員でございます(鳥肌実)。なんで昔の才人は必ず左翼かって?勉強しまくってるからだよ!
両方長いんで、メシ類は用意しといて下さい。

「他人の顔」122分 1966年、大映
シュルレアリスムだ。
modernism勃興の時期、都会生活のゲゼルシャフトと日本人のゲマインシャフトを不気味に止揚すると、おのず、死が浮き上がる。
顔面を事故で火傷した仲代は夫婦生活の懊悩を解決すべく、彼は「仮面」を欲した。妻の京マチ子は仮面を被った夫を受け入れるか?それとも拒否するか?
精神科医の平幹二朗もかっこいい。すいません、屈指の名画です。
サブストーリーは戦争後遺症の人々の群れに翻弄される少女の姿は退廃的。音楽は武満徹のワルツ、これも完璧。原作は安部公房。
おい!右翼!芸術家はみんな左翼だぞ!
1960年代の日本映画、その映像美が世界の最先端だったことは確認すべきだろう。

後期作品から「利休」135分、1989年、松竹
これもまた絶品だ。
静謐な黄金の茶室に狂った秀吉!山﨑努うめえ。
日本文化に狂った男の再解釈が加わる時、ーこれぞ日本文化のルネサンス期であろう。
三国連太郎の利休がやる懊悩も最高にいい。
花を使った演出に目がいくが、
「本作に登場する茶器や掛け軸、屏風などは、その大半が本物を所蔵する美術館から借りて使用しており、国宝級の本物がいくつも置かれた撮影現場は、異様な雰囲気に包まれたと言う。特に実際に本物を手にして演技をする役者たちへのプレッシャーは尋常ではなく、主演の三國でさえ、何度か手を震わせてNGを出したという。」wikiより
小道具の美しさも見どころ。
原作は野上弥生子。おい!やっぱ左翼ばっかだぞ!
右派は才能だせ才能を。まずはお勉強しましょう。

他人の顔はYouTubeでupされています。
利休はアマプラで300円。

ついでwiki
『他人の顔』は、安部公房の長編小説。『砂の女』の次の長編で、「失踪三部作」の2作目となる。
化学研究所の事故によって顔面に醜い火傷を負い「顔」を失った男が、精巧な「仮面」を作成し、自己回復のため妻を誘惑しようとする物語。
新たな「他人の顔」をつけることにより、自我と社会、顔と社会、他人との関係性が考察されている。
1964年(昭和39年)、雑誌『群像』1月号に掲載され、同年9月25日に講談社より単行本刊行された。1966年(昭和41年)7月15日には安部自身の脚本で、勅使河原宏監督により映画化された。
なお、単行本は初出誌版を大幅に加筆・改稿し、約2倍の分量に増加した形のものが刊行された。おもに顔や仮面についての哲学的な考察や終局部が加筆された。

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【平坂シネマスコープ10】勅使河原宏の美学【他人の顔.利休】 1,000 JPY(tax included)
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